私の場合、乳がんの手術や治療と、再建手術を行った病院はそれぞれ別の病院だと言うことを、下記の記事で書かせていただきましたが、
実際、自分が乳がんの手術と、シリコンインプラントでの再建手術を行ってみて感じたのは、
より専門性の高い再建手術に関しては、病院に併設されている形成外科でそのままやってしまうよりも、”その道のプロ”にお願いした方がいいのではないか?ということです。
これはあくまでも私の意見なのでご了承くださいね。また、再建法としては、シリコンインプラントに差し替えることを前提に、お話しさせていただきますね。
実際、乳癌の手術をしていただいた病院と、再建専門医とでは、同時再建後の傷の処置方法や、日常生活への指導などが、かなり違ったので驚きました!
下記が、それぞれのクリニックで受けた指示です。
入院中は乳癌を手術していただいた病院の指示を守っていましたが、
退院後は、すぐに再建の専門医に、エキスパンダーの位置などの状態をチェックしてもらいに出向き、傷の処置法などを再度レクチャーしていただき、処置方法は、再建の病院の方法に、すぐに切り替えました。
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乳がんの手術をしていただいた病院での指導では…
■同時再建の術後2週間は、腕を90度以上絶対上げないように注意すること!
■退院した後は、寝る時もがっちりとしたバストバンドで固定。
(エキスパンダーが上にずれてしまわないように、胸の上あたりを締め上げるイメージ。夜は眠るときに一層痛くて苦しかったです…)
■乳輪乳頭には、シャワーを浴びた後毎日プロスタンディン軟膏0.003%をたっぷりと塗る。
このプロスタンディン軟膏は、床ずれの薬としてよく使われるもののようです。
一方再建手術をしていただいた専門医での指導では…
■飛んだり走ったり、たぷんたぷんと胸を揺らさなければ、腕を上げてもOK。
例えば洗濯物を干すなど。ゆっくりとした動作であれば腕を90度以上上げてもまったく問題なし。
⇒これは、腕が上がることで、胸がずれてしまうことを防いでいるのだと思っていたのですが、腕を上げることでずれるということはなく、
胸が揺らされると、エキスパンダーの周囲に内出血が起きたり、リンパ液がたまってしまい、炎症や感染につながってしまうということが一番怖いそうです。
もし胸に赤みや熱感、圧迫感があったら、休養と栄養を取り、患部を冷やして、出来るだけ早くクリニックに連絡して処置を受けることが重要とのこと。
■ギッチリ止血するようなバストバンドはしない。苦しくない程度に、肌に優しく、しっかり固定できる術後の胸帯や、前あきのブラで固定をする。
⇒がっちり固定しておかないと、エキスパンダーが上へあがってしまうようなことは無いそうですよ!
位置については、自分で防げるようなものではなく、手術時に入れる場所が重要なのだそうです。この部分の認識が、癌の手術をしてくださった病院と、再建の専門医とで、かなり違いましたね。
ちなみに、術後私が購入したのは、こちら↓のブラです。
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結果は、柔らかいけれど、しっかりと固定されて、とてもよかったですよ!
コットンなので、術後の敏感になっている肌にも安心でした。
ブラ選びについては、下記の記事もご参考にしてくださいね。
■傷口の処置に関しては、傷の部分と、テープかぶれの部分とは、薬の種類が違う(手術した病院では一緒の薬を出されてしまっていました!!)ので、
たっぷり患部に塗るというよりは、適した場所(縫った傷には、ゲンタシン軟膏 0.1%、テープかぶれによる皮膚の部分には、リンデロンVG軟膏0.12%)に、2種類の軟膏をきっちり塗り分けることが重要。
…というように、同時再建後の日常生活についても、薬の内容、塗り方などの指導方法が、かなり違いました!
乳癌の手術をしてくださった先生も、外科としての腕は確かですが、乳癌をきっちり取ること、再発を防ぐこと、が一番の目的なので、傷や皮膚の状態など、あまり細かいフォローはありません。
手術後は、痛みもありますし、身体も疲れているので、傷の処置にまで気がまわらないかもしれませんが、このタイミングで適切な処置をしておくことで、傷が目立たず綺麗に治ってくるので、重要なポイントだったんだと、手術した今となっては思います。
乳癌の病院と再建の病院を別にすることのメリット
再建の専門医は、その道のプロなわけですから、少しでも綺麗に元に戻るよう注力してくださいますし、傷口のテーピングの仕方なども、丁寧に指導してくださいました!
また、術後、エキスパンダーが上に上がってしまうんじゃないかと不安で、乳癌の摘出手術をしていただいた病院で指導された通りに、夜寝る時もがっちりバストバンドで固定し、すっごく苦しかったのですが、
再建手術のプロからの説明により、普通の前あきのブラに変えられて、だいぶ楽になりました。最初は脇の部分が内出血するんじゃないかくらい、締め上げられていたんですもん!
途中で乳頭が壊死しそうな時も、手術医は大丈夫と言いましたが、
再建医は、残ったとしても綺麗な形には戻らないので、今切って、綺麗に再建をした方がいい、とアドバイスをしてくださいました。
患者側からすれば、一生この外見と付き合っていくわけですし、”とりあえず胸が残っている”ということだけでは、満足できないですよね。
このような経緯から、私は乳癌の治療と手術、そして再建の病院を別にして
本当によかったな、と感じています。
乳癌の病院と再建の病院を別にすることのデメリット
デメリットとしては、2ヶ所に通院しなくてはならないくらいで、病院同士が業務提携の形態をとっていなくとも、デメリットは感じませんでした。
乳癌の主治医も紹介状を快く書いてくださったり、再建の先生も、私の心情や、胸のサイズを測った上で、入れるべきエキスパンダーのサイズなどを指定してくださる等、両方の先生で連絡を取り合ってくださり、協力してくださいました。
また、両方の病院で、術後にエキスパンダーの位置がきちんといい位置におさまっているか?をチェックしていただいたので、より安心できました。
それから、前述のような手術後の指導内容の違いもわかり、きっちり癌を取っていただいた後は、より綺麗に再建できるよう、気持ちを切り替えて相談が出来てよかったように思います!
私のような選択は、先生によっては、快く思わない方もいらっしゃるかと思いますので、乳癌の摘出手術をする前に、再建する病院を決めておき、予めしっかりとカウンセリングを受けておくことが重要だと思います。
もし、これぞ!という再建の病院が決められなかったり、再建術が決められない場合は、私が選択した同時再建ではなく、二次再建がおすすめです。
二次再建でシリコンを用いた再建の場合は、同時再建とは違って、エキスパンダーを挿入するだけの手術が別途必要になるため、手術回数と、費用と時間がかかりますが、乳癌を切除した後、落ち着いて再建の病院探しが出来る、というメリットがあります。
乳癌の手術の際、再建手術のこともしっかり確認することの重要性
私も主治医に聞きにくかったのですが、乳癌の手術を決めるのと同時に、
(形はしっかりと残る?形は崩れる?乳輪・乳頭は残せる?位置はずれることがある?)⇒乳頭や乳輪の位置が少しでもずれることが予想されると言われた場合は、手術と同時に取ってしまった方が、綺麗に再建出来るそうなのです。私は最初はどんな形でさえ、絶対残したい、と思っていたのですが…。
理由などはこちらの記事を参照にしてくださいね。
★どの先生が再建手術は担当してくれるのか?
(新人や研修医に担当されてしまうことなど、ありえなくは無い話です。執刀する先生は確約してください、と言うのがいいのかも…)
を、きっちり確認された方がいいと思います。
再建の先生が実際担当された患者さんの再建後の写真などを見せていただき、快く見せてくださらないような先生は、自信が無いのでしょうから、止めておいた方がいいと思いますよ。
傷の処置ひとつをとっても、極力跡が残らないよう細心の注意を払って処置してくださる再建医をを選ぶ方が、後々再手術になってしまったりする手間もなく、時間とお金を無駄にしません。
同時再建を受けられる方は、再建の先生が力説されていましたが、エキスパンダーの位置が本当に大事 だそうなので、注意されてくださいね!
手術直後、エキスパンダーの位置がおかしいと患者が訴えても「シリコンに差し替える時に直すよ」なんておっしゃる先生がおられるようですが、一度シリコンを入れる膜が出来あがってしまうと、シリコンを入れる際に位置を変えることは出来ないのだそうです。
ちょうどいい位置で、エキスパンダーによって皮膚が十分に伸ばされていないと、被膜拘縮がおき、結局は再手術となってしまう可能性もあるそうなので、注意しておくことが必要です。
最後までお読み頂きありがとうございました♪
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