これから乳癌の全摘手術を受ける方のために、そして術後の痛みに不安になられている方に、私が当時日記に残していたものをご紹介出来ればと思います。
私が手術をした病院では、手術の2日前の午後に入院することになっていました。
主治医の先生の説明では、入院の期間は2週間程度とのことでした。

病室の自分のベッドからみた風景です。
手術日前日。
朝8時から胸に注射を打ちました。
リンパの場所を調べるためらしいです。
痛いかとドキドキしましたが、ほんのプチっと針が触る程度で良かった…!
あとは16時に麻酔技師からの説明以外は予定が無いと言われたので、暇かと思いましたが、看護婦さんが血圧を測りにきたり、麻酔の先生や、薬剤師さんや、リハビリ担当の先生などからそれぞれ説明があり、次々と用事があって、意外と忙しいものです。
その合間、4人部屋なので、寝ているおばあちゃんを起こさないか気を使いながらシャワーを浴びます。
病室の空調が寒かったせいか、熱いシャワーが気持ちよかった…!
慣れないベッドと枕で、腰痛はするわ、肩こり、頭痛まで始まってしまい、大して動いていないのにぐったり。絶不調。
手術前日だというのに、なんと生理がスタートしてしまい、手術中は大丈夫なのでしょうか。
久しぶりに生理痛もあり、吐き気までするので、おそるおそる初めてのナースコールを押しました。
私のようなまだ元気な者が押していいのか、申し訳ない気持ちで一杯でしたが、さっき麻酔科の先生に、体調はいかがですか?と問診された際、
頭痛が酷いからバファリンみたいなものが欲しい、と話したことが看護婦さんに伝わっていて、すぐにお薬をもってきてくれました。
ベッドの上で説明を受けただけなのに、午後は2時間ほどぐっすり寝てしまいました。
そうこうしているうちに、朝空いた隣のベッドに、新しい患者さん(女性)が旦那さんが付き添ってやってきました。
カーテン越しなので、姿は見られず、気配を感じるのみ。
とてもハキハキした声で、多分同じくらい(30台後半〜40台前半)の年齢かな?
旦那さんが病室を出ていき、患者である女性が看護婦さんの問診に答えていると、込み上げてきたものがあったのか、しくしくと泣き出してしまいました。
看護婦さんが、いいんですよ、泣いていただいて…不安ですよね、大丈夫ですよ…と、静かに慰めているのが聞こえます。
聞き耳を立てていたわけではないのですが、一部始終のやりとりが聞こえてしまい、カーテン越しにもらい泣きしてしまいました。
私も明日の手術を前にナーバスになってるんだなあ、と気付きます。
具合いが悪いし、母親を癌でなくした14歳の時の病室を思い出してまた泣きました。
お家で待っている子供は元気かなあ…と思い出して、またずるずる泣く。
家では毎日が子育てで慌ただしいし、自分が乳癌になっているということさえ、最近忘れていましたが、やっぱり手術が怖いからか、気持ちがグラグラ。
本当に久しぶりに涙腺が崩壊してしまいました。
隣に面白いおばちゃんが居たら笑えるのにな。
お笑いって重要なんだなあって、病院で改めて気づいたりして…。
映画のパッチ・アダムスを見てみようっと。
夕飯後、主治医の先生のサポートで診てくださっている若い先生が、明日の手術のための線をマジックで書いてくださるというので、診察室へむかいました。
癌がある方の胸が、ここ一年でめっきり小さくなってしまい、乳頭が下をむいてしまいまったところを改めて見て、今日でこの胸ともさよならだな、としみじみ。
主治医の先生曰く、癌は、皮膚を巻き込んでいくらしいです。
癌に栄養を取られるということもあるとか。
乳輪の位置も上にずれてきてしまったようで、癌を取る目的もあるけど、やはりこんなに崩れてきたままなのは嫌なので、綺麗に戻したい!
命があってのことでしょ!とお叱りを受けるかもしれませんが、私自身、手術をする決心をしたのは、生存率をあげる目的よりも、胸の形を綺麗に戻したい、という目的からです。
整形手術をする女性の気持ちが今ならよくわかります。
やっぱり鏡にうつった左右大きさの違う胸を見ると、悲しくなります。
黒や赤のマジックで手術の切る位置を確認し、写真をとって終了しました。
20時すぎ、主治医の先生が挨拶に来てくださいました。
いつもはむすっとしている先生の初めての笑顔!
明日は頑張りましょうね、と言ってくださいました!
先生の笑顔ひとつでこんなに気持ちが落ち着くなんて…!
普段は、眠れないという悩みは皆無で、
のびたのように3つ数えたらグースカ寝られる私ですが、
今日は本当に眠れない。
さっきお昼寝しちゃったから?
看護婦さんに睡眠導入剤をいただきました。
明日はいよいよ手術。がんばろう。
最後までお読み頂きありがとうございました♪
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